今日は病院へ行ったので、帰りに先日のヒイラギを見に行った。高さ1メートルくらいだったかな。鉢植えの前で腰をかがめてよく見ると、葉っぱが2種類ある。あれっ? と思っているとそのお家のおばあちゃんが出てこられたので会釈した。

「良い匂いでしょう。玄関を開けたらすぐに香りがするよ」と言われる。あいにく僕の鼻は調子が悪いらしく花に鼻をくっつけても分からない。あとで再度集中してためして、ごくごくわずかに感じれたくらいだった。自分は鼻炎とはいえ日々においは感じていたので、人と比べてそんなに嗅覚が落ちているとは思いもしなかった。変なことに気付かせてもらったものだ。

そんなことより、葉っぱの形だ。普通のヒイラギの葉は縁にとげがついている。だがそのお宅で見た木には、とげのついた葉と、縁が滑らかな丸っぽい葉が混ざっているのだ。こういう葉は初めて見た(気づいた)。
おばあちゃんに聞いたら、一本の木なのに何でか違う葉が生えたという。手前の枝の葉はだいたいとげがあり、常緑樹らしい硬さと光沢がある。そして奥の方の高めの枝にはとげの無い、柔らかそうな丸い葉がついていた。さらによく見ると、手前の枝にも、下の方にはとげのある葉、そのすぐ上には丸っぽい葉が並んでいる。何だこれ?

樹齢を聞いたら30年か40年になるという。10センチくらいの枝をもらってきて挿し木して育ったそうだ。肥料はあげないということだった。水を上げる程度であとは自然にまかせてあるようだ。それで老齢な割に枝が細くて背が低いのだな。鉢植えだからそれでいい。大きくなってもらっても困るし。剪定もわずかで済んでいる。
ヒイラギは歳をとると葉が丸くなるのかなあと思った。ふだん公園などで見る木は大きくて、上の方とか全体の葉をじっくり見たことがなかったかもしれない。みんな同じだと思っていたから。

おばあちゃんの鉢植えには、ヒイラギの横に何本かのスイセンが育っていて、いずれ花になる小さなつぼみがついていた。正月ごろに咲くという。四国かどこかの何とかいう種類だと名前を教えてくれたが、聞こえただけで、さっぱり覚えていない。
スイセンの花咲いたら、また見せてもらいに来ます、と言って別れた。

家に帰ってからウィキペディアを見た。するとヒイラギは老樹になると葉っぱのとげが無くなるんだと、ちゃんと書いてあった。しかも学名だと Osmanthus heterophyllus で、種小名は「異なる葉」を意味するという。それが特徴なのだ。身近な植物なのに知らなかったわい。
(11/30 更新)


ウィキペディアから「ヒイラギ

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ヒイラギ(柊・疼木・柊木、学名: Osmanthus heterophyllus)は、モクセイ科モクセイ属の常緑小高木である。和名は、葉の縁の刺に触るとヒリヒリと痛むことから、「ヒリヒリと痛む」旨を表す日本語の古語動詞(働き言端)である「疼(ひひら)く・疼(ひいら)ぐ」の連用形・「疼(ひひら)き・疼(ひいら)ぎ」をもって名詞(なことば)としたことによる。
葉は対生し、革質で光沢があり、その形は楕円形から卵状長楕円形をしている。その縁には先が鋭い刺となった鋭鋸歯がある。また、老樹になると葉の刺は次第に少なくなり、縁は丸くなってしまう。種小名は「異なる葉」を意味し、この性質に由来する。