数日前に住宅街を歩いていて、女性たち三人組とすれ違った。半年過ぎたくらいの赤ちゃんをベビーカーに乗せて押しているのがお祖母ちゃんらしい。その横に若いママ。赤ちゃんは大きな声で泣いていて、もうすぐ着くからね、とあやしてもらっていた。
赤ちゃんは具合の悪いときじゃなくても、ちょっとした変化で泣いたり笑ったりしていて、慣れたお母さんたちはだいたい分かってくるだろう。そのときの僕は、この赤ちゃん元気いっぱい泣いているなと思って、ほほえましくなり、ついニコニコしてしまった。もう少しだってよ赤ちゃん、がんばれがんばれって思った。体調が悪くて泣いているのではないようだから、その泣き声だってかわいいのだ。

だけどすれ違って数歩離れたとき、おばあちゃんの「笑いすぎやろ」という声が聞こえた。僕がつい笑ってしまったのが、馬鹿にされていると思われたんだろうか、とちょっと気になった。自分とは関係ない話をしていたのかもしれないけれど。そんなつもりではないから。泣いてもいいんだよ、赤ちゃん。


泣いてもいいよ
東京新聞 2017年8月1日

赤ちゃん泣いてもいいよ 育児応援ステッカーに共感

www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201708/CK2017080102...